マウンテンバイクを買ってから、
2週間に1度、サスペンションの空気圧が適性か、
デジタルショックポンプを使ってチェックしています。
乗っていて気づいた事ですが、
フロントサスペンションのホイールアクスル付近に赤色のダイヤルレバーが
リアショックのポジションレバーの下にも赤色のダイヤルが隠されていることに気づきました。
よく良く調べてみると、
リバウンドダイアルと呼ばれるもので、リバウンドの速さを調整をするものでした。
今回は、調整が難しそうであまり触りたくならない「マウンテンバイクのサスペンションとリアショック」の細かい設定についてまとめて書いていきます。
もくじ
サスペンションの空気圧
サスペンションは、「障害物を乗り越えたとき」や「ジャンプした際の衝撃」を吸収するためだけにあるのではありません。
凸凹した路面でも路面にタイヤを押し付け、グリップを向上、路面追従性を高めるいう役割もあります。
サスペンションを効率的に使用して快適なライディングをするためには、
サスペンションの硬さを決める空気圧をライダーの体重や乗り方、路面に応じて適切に設定する必要があります。
適切な空気圧を求めるには、サグ出しと呼ばれる作業を行います。
サグ(ゴムリング)と呼ばれるサスペンションの稼働部に付けられている、ゴムリングを使って調整していきます。
リバウンドとは?
リバウンドとは、「サスペンションが縮んだ後に元の状態に伸びる速さ」のことを言います。
リバウンドが早い・・・縮んだサスペンションが元の長さに早く戻ることを言います。
リバウンドが遅い・・・縮んだサスペンションが元の長さに戻るのに時間がかかることを言います。
リバウンドが早すぎる場合、
衝撃を吸収するためのサスペンションが大袈裟に言うとバネのようになってしまい、着地したホイールを路面から跳ね上げてグリップをなくしてしまい、自転車のコントロールができなくなってしまいます。
リバウンドが遅すぎた場合、
サスペンションが衝撃を吸収して縮んでいる最中に、さらに別の衝撃を受けると、サスペンションは元の長さに戻り切る前に別の衝撃を受けてしまうことになります。
これによって、サスペンションの稼働範囲がどんどんと短くなってしまい、
下り道では前傾姿勢に拍車がかかり、最悪の場合、体が前方へ投げ出されてしまいます。
このようにリバウンドの調整によっては、落車のリスクとなってしまうので、自分の体重またはライドスタイルに合わせた設定をしないといけません。
フロントサスペンションの空気圧の調整方法
1.適性空気圧の目星を表から探す
サスペンションに入れる空気圧は体重によって違います。
サスペンションに記載されている表、または、メーカーサイトから目安となる空気圧を調べます。
私の自転車につくサスペンションは、”Fox Float Performance 34”です。
私の体重は大体65kgなので、
この表から見ると「54-68(kg)」の行に当たります。
よって、適性空気圧は「58-68(PSI)」辺りとなります。
2.OPENモードにする
サスペンションの右側上部についているコンプレッションレバーを”OPEN”の位置にします。
サスペンションの硬さが一番柔らかくなった状態で空気圧の設定をします。
3.サグを下ろして、ゆっくり自転車に乗る
サスペンション右側の可動部にサグ(ゴムリング)が取り付けられています。
まず、このサグを一番下げた状態(ダストワイパーにくっつけた状態)にします。
次に、自転車に乗るときの服装、装備を持って、自転車にゆっくりと跨がり全体重を自転車に乗せます。
(自転車に衝撃を与えないようにゆっくりとサドルに座ります)
サスペンションが縮んでサグが上に上がったことを確認したら、ゆっくりと自転車から降ります。
ダストワイパーから移動したサグまでの距離が、
サスペンションのトラベル量の15%〜20%となるように空気圧を調整します。
実際の計測値
私のサスペンションのトラベル量は140mmなので、
サグの範囲が21〜28mmとなるように調整します。
実際に適切なサグ位置となるようにショックポンプ で計測してみると、
66.0PSIで、サグが23mmでした。
フロントサスペンションのリバウンド調整方法
リバウンド調整は、サスペンション下部についているダイヤルレバーを回転させて行います。
1.メーカーHPからリバウンドの表を入手する
サスペンションには、リバウンドの設定について何も記載されていません。
メーカーHPから、使っているサスペンションに対応する適切なリバウンド設定をするための表を探します。
この表を使うことで、サスペンションに入れた空気圧から適切なリバウンド数値を知ることができます。
以下の表は、私の使っているサスペンション
”Fox 34 FLOAT GRIP (2019年モデル)” に対応する表です。
この表から、適切なリバウンドを求めます。
実際に入れた空気圧は”66PSI”なので、リバウンドの硬さは”12 or 13”になります。
2.リバウンドダイヤルを右回転させる
リバウンドダイヤルを止まるところまで、時計回り(右回り)に回し切ります。
このサスペンションで言うとプラス側(+)に回していきます。
回し切ると、リバウンドを最大に遅くした状態になります。
3.リバウンドダイヤルを表から出た値に設定する
リバウンドの表から求めた数値(私の場合は12or13)になるように、
リバウンドダイヤルを半時計周り(マイナス側)に回転させていきます。
リバウンドダイヤルにはノッチがあるので、1ノッチを1つずつ数えて自分の求めている数値のところで止めます。
これでサスペンションのリバウンド調整が完了です。
リアショックの空気圧の調整方法
1.適性空気圧の目星を表から探す
リアショックには、フロントサスペンションのように適性空気圧が記した表が記載されていません。
また、メーカーサイトの取説にも目安となる空気圧が書かれた表はありません。
ネットで探した結果、目安となる空気圧の表を見つけました。
私の体重は大体65kgなので、
この表で見ると「64 – 68(kg)」の行に当たります。
よって、適性空気圧は「130 – 135(PSI)」辺りとなります。
2.OPENモードにする
リアショックの3-ポジションレバーを”OPEN”の位置にする。
ショックの硬さが一番沈みやすくなった状態で、設定していきます。
3.サグを下ろして、ゆっくり自転車に乗る
ショックの可動部にサグ(ゴムリング)が取り付けられています。
まず、このサグを本体に付けた状態(ダストワイパーにくっつけた状態)にします。
次に、自転車に乗るときの服装、装備を持って、自転車にゆっくりと跨がり全体重を自転車に乗せます。
(自転車に衝撃を与えないようにゆっくりとサドルに座ります)
ショックが縮んでサグが移動したことを確認したら、ゆっくりと自転車から降ります。
ダストワイパーから移動したサグまでの距離が、
ショックのトラベル量の25%~30%となるように空気圧を調整します。
実際の測定値
私のショックのトラベル量は、55mmなので、
サグの範囲が14〜17mmとなるように調整します。
実際に適切なサグ位置となるようにショックポンプ で計測してると、
160PSIで、サグが15mmでした。
リアショックのリバウンド調整
リアショックのリバウンド調整は、青色のポジションレバーの下にある赤色のダイヤルを回して調整します。
1.メーカーHPからリバウンドの表を入手する
リアショックには、リバウンドの設定についても何も記載されていません。
メーカーHPから、使っているショックに対応するリバウンド設定をするための表を探します。
この表を使うことで、リアショックに入れた空気圧から適切なリバウンド数値を知ることができます。
以下の表は、私の使っているサスペンション
”Fox FLOAT DPS (2019年モデル)” に対応する表です。
この表から、適切なリバウンドを求めます。
実際に入れた空気圧は”160PSI”なので、リバウンドの硬さは”8 or 9”になります。
2.リバウンドのダイヤルを右回転させる
リバウンドダイヤルを止まるところまで、時計回り(右回り)に回し切ります。
回し切ると、リバウンドを最大に遅く(SLOW側)した状態になります。
3.リバウンドダイヤルを表から出た値に設定する
リバウンドの表から求めた数値(私の場合は 8 or 9)になるように、
リバウンドダイヤルを半時計周り(FAST側)に回転させていきます。
リバウンドダイヤルにはノッチがあるので、1ノッチを1つずつ数えて自分の求めている数値のところで止めます。
注意:2つ目のノッチの位置は3となります。
これでリアショックの調整が完了です。
まとめ
サスペンションおよびリアショックの空気圧は、まずメーカーが提案する設定でライドを楽しみ、その後、路面によっては、リバウンドを調整してどの程度変化するのかを実感したいと思います。
調整に使ったショックポンプはコチラ
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