最近のマウンテンバイク完成車に付属するタイヤは、チューブレスレディと呼ばれるタイヤがついてきます。
※チューブレスレディ・・・チューブレスでも、従来通りチューブを使う方法でも、どちらでも使えるタイヤのこと
通常、お店で買う際に「チューブレス化してください!」とお願いしなければ、もれなく、チューブがタイヤに入った状態で自転車を引き取ることになります。
私も買った状態では、”チューブ入り” の状態でした。
マウンテンバイクで乗る場所は、もちろん、山道。
ギザギザした岩や、木の根で作られる凹凸、さらに、南カリフォルニアでは至る所にサボテンが生え、長い針がやたらとトレイルに突き出ています。
この針がタイヤに当たったら、一発でチューブまで刺さり、パンクします。
(本当に刺さってパンクしました。泣)
山中でのパンク修理は、足場は不安定で、場所は狭いし、人も通るし、虫もたくさんいるし、できることならやりたくありません。
なので、マウンテンバイクを買ったら必ず ”チューブレス化” することをオススメします。
完成車についてくるチューブは薄くて、空気も漏れやすいし、山で乗るにはあまりオススメできません。
もくじ
チューブレス化する前の確認事項
チューブレスレディのタイヤを持っていても、ある物がチューブレスに対応していなければ、チューブレス化はできません。
それは、、、リム。
まず、チューブレス化する前に、チューブレス対応リム か確認してください。
チューブレス化に必要なもの
チューブレス対応のリムであること確認したら、次に以下の物を揃えましょう。
- シーラント液
オススメは無難に ”STAN’Sのシーラント”。一番初めに自転車用のシーラントを作った会社です。
シーラント液は消耗品で、自然にも乾いて、減っていきます。4〜6ヶ月毎に新しい液に変えるのが鉄則です。
お金に少し余裕があれば、”STAN’Sのレースシーラント“というのもオススメ。
もっと大きなゴム粒子が入っているので、大きな穴も埋まりやすいです。
- チューブレスバルブ(2個)
様々なカラーがあるので、アクセントにもなります。ただ、色褪せすることもあるみたいです。。。
バルブも消耗品です。年に1回、変えるのが良いみたいです。
- チューブレス用のリムテープ
(元々、貼られているリムテープがチューブレス対応している場合が多いので、必要ないこともあります)
- サブタンク付きの空気入れ
オススメは、LEZYNEの ”PRESSURE OVER DRIVE”
この空気入れがあれば、失敗せずに、綺麗に簡単にビード上げができます。
レザインの空気入れについての記事はコチラ
[sc_blogcard url=”https://www.kanduinusa.com/lezyne-pressure-over-drive/”]
交換の際に使う工具
- タイヤレバー
オススメは樹脂製のもの。金属製だと、リムテープやリムに傷をつけてしまいます。 - 石鹸水
(中性洗剤でもOK) - 計量カップ
シーラントの量を計測します
チューブレス化の手順
1.前後のホイールを外す
自転車を逆さまにして、前後のホイールを外します。
2.タイヤをリムから外す
タイヤレバーを使って、リムからタイヤを外していきます。
元々貼られているリムテープにキズがつかないように注意します。
3.タイヤとリムをキレイに洗浄する
タイヤとリムをきれいに洗います。
タイヤをリムに嵌めたまま洗車をしても、タイヤとリムの間に入っている小さな砂や汚れはなかなか洗えません。
この際に、洗ってきれいにしておきます。
4.リムテープを確認する
すでに貼られているリムテープにキズや穴がないか、また、チューブレスに対応しているか確認します。
チューブレスに対応していないものは、対応のものに貼り替えます。
5.チューブレスバルブをはめる
リムテープの上から、チューブレスバルブをはめます。
バルブとリムテープが密着するように、しっかりとバルブのワッシャーを締めます。
6.片側のタイヤを全てリムに入れる
タイヤ片側のビードをリムに入れます。
7.タイヤにシーラントを入れる
片側のビードが全てリムに入ったら、シーラントをタイヤに入れます。
シーラントを入れる前に、容器をしっかりと振ってください。ゴムの粒子が混ざりません。
シーラントの量は、タイヤ径、幅、シーラント液によって違うので、確認してください。
ちなみに、この自転車のタイヤ径は29インチ、幅は 前:2.5 後:2.3 です。
スタンズのシーラント容器の裏面に記載されている量は、”1.0~2.4inch は 60~90ml” 、”2.5~4.0inch は 90~120ml”と書かれています。
今回、このタイヤで初めてシーラントを使うので、記載の量よりも少し多めに入れることにします。
今回は、前後とも “約130ml” 入れることにします。
8.シーラントをこぼさないように、もう片側のビードをリムに入れる
シーラントを溢さないように、もう片側のビードをリムに入れていきます。
シーラントをこぼすと面倒です。外で行うのがオススメです。
9.リムの中央に両側のビードを落とし込む
リムにビードが収まったら、タイヤ両側のビードをリム中央の凹み部分へ落とし込みます。
これをすることで、ビードが均等に立ち上がり易くなります。
10.石鹸水をビード外側に塗る
石鹸水をビードの外側に塗ります。
塗ることで、ビードがリムテープの上を滑り、ビードの立ち上がりが良くなります。
11.溜めた空気をタイヤへ入れる
空気を溜めることができる ”サブタンク付きの空気入れ” を使い、一気に空気をタイヤに入れて、ビードを立ち上げます。
一気に空気を入れることで、ビードのラインがキレイに出ます。
タイヤの片寄りを防ぎます。
12.最後に、空気漏れがないか確認
最後に、空気が漏れていないか確認します。
ホイールを地面と平行にして、リムとビードの細かい隙間にシーラント液が行き渡るようゆっくり回します。
これで、チューブレス化が完成です。
すぐにライドに行きたいところですが、一晩は置いておきます。
次の日に、エア漏れがないか確認します。
まとめ
今回初めて、チューブレス化してみましたが以外に簡単でした。
一番大変だったのは、タイヤの取り外しで、チューブレスレディタイヤのせいか、マウンテンバイクだからか、ビードの遊びが少なく、タイヤの脱着に力が必要で苦労しました。
チューブレスならではのビード上げ作業も、サブタンク付きの空気入れを使ったので、簡単にビードラインを均一に出すことができました。
確かに、サブタンク付きの空気入れは、普通の空気入れと比較すると高価ですが、サブタンクを別で使う煩わしさもないですし、サブタンク単品自体もそこそこの金額するので、どうせなら一体型を買うことをお勧めします。