コロナによる世界的なバイク需要により、新しいバイクをオーダーしても納期が1年後が当たり前、消耗パーツの入手が非常難しくなってしまったこのご時世。
日本が誇るギアコンポーネントブランドであるシマノは2021年8月31日、2016年から約5年ぶりに新型デュラエース(R9200シリーズ)、及び、新型アルテグラ(R8100)を発表した。
数日後の2021年9月2日にアメリカンブランド” TREK ”でも、新型デュラエースと新型アルテグラをメインコンポにしたモデルが発表された。
トレックが誇るフルオーダーシステム” Project One “にも対応され、自分好みにフレームカラーや個々のパーツを選択することができるようになった。
しかも、プロジェクトワンならば予定納期が約1ヶ月とのこと!
このタイミングを逃すべく、念願だった” PROJECT ONE ”でバイクをオーダーすることに!
もくじ
EMONDA SLR 9を購入
トレックには、エアロロードのMADONE(マドン)、クライミングセミエアロロードのEMONDA(エモンダ)、エンデュランスロードのDOMANE(ドマーネ)があります。
購入したモデルは、EMONDA(エモンダ)です。
前モデルのエモンダは、単に軽量なクライミングバイクという位置付けでしたが、2020年のモデルチェンジでダウンチューブがエアロ形状となりました。
エアロバイクであるマドンよりも軽く。路面からの振動を吸収する「ISO SPEED」を搭載していないので他のモデルよりも構造的にシンプルで、走行中に音鳴りなどの故障がし難い為、取り扱いが楽です。
また、今回のモデルより、BBが「T47」と呼ばれるネジ切り式となったので、BBの交換の際にフレームにダメージを与え難くなりました。
PROJECT ONE カラー【ICON : Sweet Gold Leaf】
フレームカラーは、プロジェクトワンに標準設定されているカラーである「SWEET GOLD LEAF」にしました。
プロジェクトワンのサイトでは、フレームの顔となる「TREK」の文字やフレームの色を自分好みで選択することができますが、数ある中から自分の納得できる色合わせが出来なく、標準設定のカラーにしました。
このカラーの醍醐味は、ブランドロゴのTREKの文字が” 本物の金箔 “で作られており、模様が入っている所です。
フレームは、黒色をベースに金箔を散りばめられ、グレーが混ざっていてマーブル柄のようになっています。
また、ヘッドチューブに付けられるTREKのバッジも特別な金色のバッジが付けられています。
ダウンチューブのBB周辺には、フレームで使用されるカーボン素材「800 OCLV CARBON」の文字もフレームカラーと同じ金色。
ちなみに、通常のEMONDAのトップキャップ裏には「 GO GO GO」という文字が記されていますが、このモデルにはない模様です。
9200系 DURA-ACE
9200シリーズとなったデュラエース。今回のモデルチェンジで変更された部分を各パーツごと見ていきます。
クランクセット【FC-R9200】
前モデルでは、非対称デザインをしていたクランクは、今回より対称デザインとなりました。
また、12速化にあたり、12速専用のチェーンリングとなりました。
DURA-ACEのロゴ周辺部分は凹形状の為、シューズで擦れてロゴが消えてしまうことが減りそうです。
今回選んだクランクセットの仕様
・チェーンリング【52-36】
FUJIのロードバイクではコンパクト(50-34)を使っていましたが、下り坂でギヤが足りず、最高速度を楽しめず。
EMONDAでは、下り坂でも踏めるように、セミコンパクト(52-36)を選択しました。
・クランクアーム長さ【170mm】
EMONDAのフレームサイズ54、56サイズには、172.5mmが標準設定され。FUJIのロードバイク(56サイズ)も172.5mmがついて来ました。今回は、ペダルを回しやすくするために170mmを選択しました。
フロントディレイラー【FD-R9250】
前モデル(9150シリーズ)よりも、変速スピードが45%速くなり、さらに、前面部の面積が33%小型化・軽量化されたフロントディレイラー。
黒を基調としたデザインとなり、シンプルでミニマルな形となりました。
使用した感想
今回初めて電動変速を触りましたが、チェーン落ちが極めてし難く、一発で変速するので、変速の煩わしさがなくなりました。
リアディレイラー【RD-R9250】
前モデル(9150シリーズ)よりも、変速スピードが58%向上。
さらに、かつてのジャンクションA(充電ポート・ファンクションスイッチ・LEDインジゲーター)の機能が、この新型リアディレイラーに移管されました。
充電ポートは、リアディレイラーの左側に。その右側には、ファンクションボタンがあります。
また、ゲージの長さも1つのみとなり、最大34Tまで許容しています。
カセットスプロケット【CS-R9200-12】
ロードでもやっと12速化したカセットは、シマノのMTB用12速カセットで使われている「マイクロスプライン」構造が使われていない為、11速で使われていたフリーボディにそのまま使用できる。
今回選んだカセットスプロケットの仕様
カセットスプロケット【11-34】
FUJIのロードバイクでは、コンパクト(50-34)に11-28のカセット。
(最大ギア比:4.54 最小ギア比:1.21)
EMONDAでは、セミコンパクトのチェーンリング(52-36)で最高速度を上げつつ、勾配のキツイ坂にも挑戦したい理由から、ギヤがもう一段欲しいと思いワイドレシオの11-34を選択。
(最大ギア比:4.72 最小ギア比:1.05)
使用した感想
フロントチェーンリングが52Tとなったおかげで、下り坂でもどんどん踏んでスピードを出すことが可能になりました。
最大スプロケットを34Tを選択しましたが、現在のところ使用するシーンはなかなかなく、30Tにして中間のギヤの差を1Tずつにして平坦での変速のショックを無くした方が良かったかなと少し後悔。
レバー【ST-R9270】
今回、新型の大きな特徴でもあるセミワイヤレス化。
シフターに繋がるコードが消えたことで、ハンドルとヘッドチューブにはブレーキホースのみとなり非常にクリーンになりました。
左右のシフターには、コンビニでも売られているコインバッテリー「CR1632」が使われているため、入手性も良いです。
シフターは省電力で、1.5~2年は持つとのことなので、変える頻度も少なそうです。
ブレーキキャリパー【BR-R9270】& ディスクブレーキローター【RT-MT900】
キャリパーがワンピース構造になった為、剛性が向上し軽量化された。
ブレーキローターは、MTBコンポ「XTR」のラインナップにあったローターが、ディラエースにも入りました。
EMONDAのコンポーネント
ハンドル一体型ステム【Bontrager : Aeolus RSL VR-C Handlebar/Stem】
重量:281g(カタログ値)
ステム角度:-7度
ステム長:90mm
ハンドル幅(芯ー芯):400mm
ハンドルリーチ:100mm
ハンドルドロップ:124mm
ホイール【Bontrager : Aeolus RSL 51 TLR Disc Road Wheel】
ホイール重量:合計1410g [フロント(645g), リア(765g)](カタログ値)
リムハイト:51mm
インナーリム幅:23mm
アウターリム幅:31mm
ノッチ数:36
シートマスト【Bontrager : Round Seatmast Cap】
重量:130g(カタログ値)
長さ:135mm
オフセット量:5mm
サドル【Bontrager : Aeolus Pro Saddle】
重量:170g(カタログ値)
サドル長さ:250mm
サドル幅:145mm
カタログ値総重量
参考程度に、今回の主要構成パーツを合計してみました。
パーツ名 | 重量 |
---|---|
フレーム | 800g(参考値) |
フォーク | 400g(参考値) |
BB(T47) | 100g(参考値) |
フレーム小物(ベアリング等) | 160g(参考値) |
スルーアクスル(前後セット) | 70g |
シートマスト | 130g |
ホイール(前後セット) | 1410g |
タイヤ(225g x 2) | 450g |
チューブ(84g x 2) | 168g |
シフター(ペア) | 350g |
フロントディレイラー | 96g |
リアディレイラー | 215g |
クランク (52-36) | 692g |
カセット (11-34) | 223g |
ブレーキキャリパー (フロント: 120g、リア : 110g) | 230g |
ローター[160mm] (108g x 2) | 216g |
チェーン (CN-M9100) | 242g |
DI2バッテリー | 52g |
サドル | 170g |
ハンドル一体型ステム | 281g |
ペダル | 322g |
ボトルゲージ(20g x2) | 40g |
合計 | 6817g |
乗ってみた感想
完成車重量(ボトルゲージ、ペダル、ガーミンマウント込み)を測ってみたところ、7.1kg でした。
本格的なヒルクライムバイクと比較すると「重い」と思われますが、通常のロードバイクでは非常に軽い部類に入ります。
今まで乗っていたフジのロードバイクとの比較になりますが、なんといっても車重が約1.4kg程軽くなり、ハンドル周りが一体化ハンドル、カーボンサドルで軽量化されたこともあり、登りが非常に軽快になりました。ダンシングで自転車を揺らしても、上半身や腕が疲れにくいです。
アルミのローハイトリムから、51mmのカーボンディープリムになったことで、巡航が楽になり脚を削られることなく速度を維持しやすくなりました。ただし、ディープホイールのデメリットである、横風はしっかり感じ、自転車が横に持って行かれることはあります。